「マーケットのテクニカル分析」第4章① - トレンドの基本概念- アウトプット

目次

トレンドの定義

相場の方向性、価格の動く方向のこと
一直線ではなく、ジグザク(=高値と安値)を形成しながら動いていく。
「高値」と「安値」の連続した動きがトレンドを形成する(上昇トレンド・下降トレンド)。
高値と安値がほぼ水平であれば「横ばい」(トレンドなし)

3つのトレンドの方向

上昇トレンド(買い/ロング)
下降トレンド(売り/ショート)
横ばい(何もしない
 相場が横ばいのときは、トレンドフォロー型の手法は機能しないので注意!

3種類のトレンド

・「インターメディエイトトレンド」・「マイナートレンド」
 ※詳細は上記関連記事を参照

メジャートレンドの中にインターメディエイトトレンドが含まれ、インターメディエイトトレンドの中にマイナートレンドが含まれる。

各トレンドは、「大きなトレンドの一部を構成」しており、「大きなトレンドの調整期間」となる。

例えば、インターメディエイトトレンドを軸に取引を行う場合、マイナートレンドの動きを見て、売買のタイミングを図る。

ex.インターメディエイトトレンドが上昇中、マイナートレンドが短期的に下落して、押し目となったら買い増しをする。

支持線と抵抗線

支持線(サポートライン)
…価格が下げ止まり、上昇に転じる「安値」の位置が支持線になる。
(通常、支持線は「前に反発した安値」とされる。)

(レジスタンスライン)
…価格が上げ止まり、下降に転じる「高値」の位置が抵抗線になる。
(通常、抵抗線は「前に反発した高値」とされる。)

上昇トレンド継続中
次の安値(支持線水準)は、前の安値を上回っていなければならず、次の高値(抵抗線水準)は、前の高値を上回っていなければならならない。
価格が前の高値の更新に失敗した場合、トレンド転換の可能性のシグナルとなる。
価格が前の安値である支持線水準を大きく下回った場合、下降トレンドに転換した可能性あり

下降トレンド継続中
次の高値(抵抗線水準)は、前の高値を下回っていなければならず、次の安値(支持線水準)は、前の安値を下回っていなければならない。
価格が前の支持線水準で反発した場合、トレンド転換の可能性のシグナルとなる。
価格が前の高値である抵抗線水準を大きく上抜いた場合、上昇トレンドに転換した可能性あり

トレンド転換の典型例①(ダブルトップ)

①4からの上昇で、前の高値である抵抗線水準(3)の更新に失敗(5

②その後、前の安値である支持線水準(4)を大幅に下抜いたため、下降トレンドに転換したと考えられる。

トレンド転換の典型例②(ダブルボトム)

①4からの下落で、前の安値である支持線水準(3)を下抜かずに反発(5)

②その後、前の高値である抵抗線水準(4)を大きく上抜いたため、上昇トレンドに転換したと考えられる。

支持線水準と抵抗線水準の役割転換

支持線水準と抵抗線水準は、相当な幅の上抜け又は下抜けがあったときに、その役割が逆転することがある。

ex. 上昇トレンドで「抵抗線」として機能していたラインが、その後、下降トレンドに転じると、「前の高値=支持線」として機能する。

支持線と抵抗線の心理学

支持線付近で揉み合った後に上昇した場合

買い手(買いポジションありの人)の心理
「もっとポジションをもっておけばよかった。再び支持線付近まで来たら、買い増ししよう。」
次の押し目で買う

売り手(売りポジションありの人)の心理
「損失が大きくならないよう、売った価格まで下がったら買って手仕舞いしよう。」
次の押し目で買う

傍観者(ポジションなしの人)の心理
パターン①:一度もポジションを持っていない人
「良い機会があれば買おう!」
次の押し目で買う

パターン②:支持線付近で既に利確していた人
「早めに手仕舞いしちゃった!もったいない!また支持線付近まで来たら買おう!」
次の押し目で買う


【結論】
皆が、次の押し目として支持線付近を意識しているので、支持線付近まで下落したら、買い圧力が強まり相場は上昇

支持線付近で揉み合った後に下落した場合

買い手(買いポジションありの人)の心理
「損失が大きくならないよう、買った価格まで上がったら売って手仕舞いしよう。」
次の戻りで売る

売り手(売りポジションありの人)の心理
「もっとポジションを持っておけばよかった。再び支持線付近まで上昇したら、戻り売りしよう。」
次の戻りで売る

傍観者(ポジションなしの人)の心理
パターン①:一度もポジションを持っていない人
「良い機会があれば売ろう!」
次の戻りで売る

パターン②:支持線付近で既に利確していた人
「早めに手仕舞いしちゃった!もったいない!また支持線付近まで来たら売ろう!」
次の戻りで売る


【結論】
皆が、次の売り戻りのタイミングとして支持線付近を意識しているので、支持線付近まで上昇したら、売り圧力が強まり相場は下落

かつての安値(=支持線)が、次の売り注文を入れる動機になる。
 つまり、かつての支持線が抵抗線に転換し、今度は高値として機能する

支持線や抵抗線付近の取引量が多い(=参加者の関心が高い)ほど、支持線・抵抗線の重要性が増す。

取引量を判断する基準は?

経過時間
 
支持線や抵抗線付近で取引される時間が長いほど、重要性が増す。
 ex. 3日間の揉み合いよりも、3週間の揉み合いの方が重要性が高い。

出来高
 多くの出来高で形成された支持線・抵抗線は、多くの参加者が考えを変えたことによって形成されたと言えるので、重要性が増す。

取引発生の時間的短さ
 相場の値動きに対して、時間的に近い取引の方が影響が大きい。

抵抗線が支持線になる(支持線が抵抗線になる)のはどの程度の突破が必要か

支持線や抵抗線から価格が大きく離れるほど、重要性は高まる。
支持線や抵抗線から1%(短期の場合)や3%の突破を有意と言う分析者もいるが、あくまでも主観的なものなので、各自で幅を決めておく必要がある。

支持線と抵抗線で需要な切りのいい数字

切りのいい数字は「心理的な」支持線・抵抗線として機能しやすい。
 (10、20、25、50、75、100、100の倍数など)

これを応用し、切りのいい数字付近でのトレードを避ける

上昇トレンド中に150ドルで押し目買いをしたい場合、150ドルが意識されてそこまで押さない可能性があるため、少し上の価格(151ドル)で指値注文をする。
下降トレンド中に150ドルで戻り売りをしたい場合、150まで戻らない可能性があるため、少し下の価格(149ドル)で売り注文を入れる。

わかりやすい解説動画

「マーケットのテクニカル分析」をとてもわかりやすく解説している動画。
※前半でトレンドの概要について触れられています。

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